筋トレの経験がなくこれから身体作りをしたい方、多忙でジムに行く頻度が少ない方に実践してみて欲しい週2回のペースで行う筋トレメニューがある。

2回のジムでの筋トレを密度を高くし、かつ、ストレスを抑えてポジティブな成長ペースを作り、身体が仕上がるので最後まで目を通してほしい。

全ての種目メニューにおけるモットーは、【とにかく怪我を避けてマイペースでやる】だ。

頑張ってないように見えるが、結果、激しく追い込み怪我を抱えてトレーニングしている人より進歩することになる。

日常生活には筋トレ以外にやらねばならないことが沢山ある。

週2回の筋トレはそう言った考えの方々にピッタリのトレーニングメニューだ。

“筋肉に十分なだけの負荷をかける正しい練習は、消耗を残すだけの長時間の練習に勝る。

力を発達させる基本ルールとは、「筋肉に負荷をかけ、その後回復に必要な休養を与える」ということを忘れてはならない。”

引用元:Weightlifting olympic style

これは、日系アメリカ人オリンピックウエイトリフティング世界チャンピオン河野民夫【トミーコウノ】氏のテキストブックから要約したもの。

彼は純血の日本人でありながら、重量挙げ世界チャンピオン何度も輝き、また、ボディビルでも成功を納めミスターユニバースのタイトルも獲得している伝説のウエイトリフター。

彼が常々提唱していたQT【クオリティトレーニング】をお手本に、多忙なあなたが、週2回のジムで筋トレすべきメニューをご紹介する。

ジムでなくともトレーニングはOK↑



Dr.トレーニング|運動の無駄をゼロにするパーソナルジム

1.たった週2回の筋トレメニューで十分に進歩できる理由

トレーニングを継続していて、次の筋トレが憂鬱であったり気分が乗らないようであれば、回復、食事、睡眠のいずれかが乱れていて身体は完全に回復していないサインだ。

筋トレは非常に集中力を使う種目なので、疲労が溜まりやすく、あまりやり過ぎると、オーバーワークで無気力状態に陥る。

要は、筋トレをする上で大切なことは、次の練習が楽しみで疼いているくらいの状態でないといけない。

疲れを溜めないで、コツコツと焦らずに、ゆるやかに停滞することなく筋肉を成長させることが一番の近道なので、バーベルを使った筋トレメニューは週2回で十分なのだ。

多忙なあなたでも、始めたばかりのあなたでも、正しい週2回の筋トレメニューで、かっこいい【強い】身体に仕上がるので、最後まで目を通して欲しい。

“トレーニングを行う者は「少しの練習で良い結果が得られるのなら、もっとやればもっと良い結果が得られるだろう」と考えがちである。無理をして燃え尽きてしまうよりも、適度に刺激するのに十分なだけ練習してうまく進歩していく方がずっと賢いと言っておこう。ウェイトトレーニングは非常に集中的な運動であることを忘れてはならない。正しいトレーニング方法を分別のあるやり方で行うならば、2週間以内に進歩が証明されるであろう。”

引用元:Weightlifting olympic style
パーソナルで週2回のメニューを組むのもあり↑



2.基本的な筋トレメニュー〜週2回のジムでOK〜

ウエイトリフティングの競技に移る前に、私が実践してきた基本的な身体作りの筋トレメニューを紹介する。

紹介するメニューはボディビルディングでやるような部位別に分割して筋肥大させるやり方ではなく、ベンチプレスやスクワットのように一つの動きの中で複数の筋肉群を一度に鍛えるメニューだ。

特に全身運動であるスクワットのセット数をやや多めに設定していて、身体の一番大きな筋肉群を集中的に鍛え、瞬発力と爆発力を高める内容になっている。

また、初めのうちは、筋肉をパンプアップさせる意識より、広い可動域で筋肉に確実に刺激を与えて、関節が固くならないように意識しよう。

身体には600以上の筋肉があり、全てを個別に鍛えるには時間がかかり過ぎる。

最少の時間で最大の効果を得るには、身体の大きな筋肉群に集中し、一度に多くの筋肉群を活動させる種目に集中しよう。

私が筋トレ初心者の頃に、Weightlifting olympic styleを参考にして、ベンチプレス、バックスクワット、デッドリフトを中心に作成し、実践した筋トレの種目、回数、セット数の表を見ながら説明する。

7種目から成る全身の筋トレメニュー
朝にメニューを終わらせるのもgood↑



3.具体的な筋トレメニューの種目〜週2回集中トレーニング〜

週2回とは言っても、一回のトレーニングは7種目と盛りだくさんになっている。

だからこそ、神経が擦り減るほどのウエイトは使用せずに、MAXから70〜75%くらいのものでメニューを組んでも良さそうだ。

ただ、ある程度、トレーニング中級者以上は、80%〜85%で取り組んでも、このボリュームが大きなメニューの組み方を、良くも悪くも回復度合いを身体で実験し、良い気づきとなるだろう。

1.腹筋

腹筋、つまり、シットアップは、15回〜25回で2セット行う。

膝を立ててベンチなどに足を引っかけ固定し、ゆっくりと筋肉の収縮を意識。

確実正確にやると、1セットでも充分であることがわかるだろう。

無理せず、マイペースに確実正確にできる回数から始める。

2.フロントプレス

バーベルを鎖骨の上に乗せるような形で両手で持って直立し、真上にバーベルをプレスする。

ここで注意することは、最初のうちは、柔軟性も意識しながら、しっかりと、肩、肘を伸ばし切り、バーベルを頭上に挙げ切り肘をロックするところまでやってみよう。

肘ロックのやり方は、両肩〜肘〜手首を身体の内側に捻転させて行う。

肘をロックすると肩〜肘〜手首の骨が一直線になり、そこにバーベルが乗ってくるため、頭上でバーベルを楽に保持できることがわかる。

こうすることの意味は、

①関節を柔らかく保つ癖をつけ、一度肩肘をロックしプレッシャーを逃すことで、確実正確にプレスできること

②一本一本確実に挙上するので怪我がない

③次に控えている、アップライトロウイングやベンチプレスに余力を残しておける

という利点がある。

肩周りの筋肉は非常に小さく弱いので、20キロバーから始めることや、もくしは非常に楽に上げれるウエイトからマイペースでやろう。

肩肘を柔らかくロックしている見本↑

とてもない重量を上げているが、肩肘がしっかり柔らかくロックされているので、しっかり支えられているのがわかる。

180キロを頭上に保持しているわりには、ボディビルダーのようなめちゃくちゃ太い腕ではないことに注目。

フロントプレスのフィニッシュの肘ロックはこのイメージた。

ロック手前で肩筋肉にプレッシャーを与えるやり方もあるが、ある程度身体が出来上がってきて物なり無くなったらやると良い。

こちらではウエイトリフティング用のフロントプレスを紹介した。

3.アップライトロウイング

肩幅に直立し、バーベルを下腹部の前あたりで隙間を作らずに両手で握り、そのまま、顎につくくらいまで引き上げる。

ポイントは、両肘を両肩よりも高く引き上げる意識でやること。

三角筋に効くトレーニングだが、初心者の方は非常に軽いウエイトから始める方が良い。

同じく肩の筋肉は非常に小さく痛めやすいため慎重にウエイトを選びやること。

アップライトロウイングの基本的動作はこちら!

4.ベンチプレス

ベンチプレスは、肩幅よりやや広めで行う。

手幅を広げれば広げるだけ、大胸筋と三角筋にプレッシャーがかかる。

この際、肩を怪我しないように注意。

手幅を狭めれば狭めるほど、大胸筋へのプレッシャーは、上腕三頭筋へのプレッシャーに変わってくる。

最初は、大胸筋、三角筋、上腕三頭筋をバランスよく鍛えられるちょうど良い手幅で行う。

ベンチプレスについては、ネット、YouTubeなどに大量に資料があるので掘り下げたい方は見てみると良い。

5.ベントオーバーロウイング

ベントオーバーロウイングは、背筋上部を鍛える種目。

背中をアーチを作り肩幅に立って、バーベルを両手でぶら下げるように握り、上体を前傾させる。

両肩がバーベルの真上かやや前方に来るくらいしっかりと前傾をさせる。

その状態でバーベルを引きながら、広背筋にプレッシャーを感じながら腹部にバーベルが触れるくらい引き切る。

僧帽筋などは使わずに肩を下げて、ブラーんとバーベルを吊るすイメージ。

そこから、広背筋でバーベルを引く。

ゆっくりともとのポジションに戻す。

これを繰り返し行う。

ベントオーバーロウイングのありがちなミスと正しいやり方、わかりやすいです↑

6.バックスクワット

ついにキングオブウエイトトレーニングのバックスクワットをやってゆく。

このバックスクワットのイラストを見てほしい。

引用元:Weightlifting olympic style
第4章4節スクワットの正しいやり方

まず、背筋は綺麗なアーチを作りしっかりと前を向き、できるだけ上体を直立させる。

上体を直立させる意味は、より大きな負荷を大腿部にかけるためだ。

上体が前屈みになると、大腿部へのプレッシャーが、背筋全体へのプレッシャーへの逃げていき下半身が鍛えられない上、腰を怪我する原因にもなる。

足は肩幅かやや肩幅より広めで、やや外側をむけ、膝も同じ方向を向ける。

膝を画像の←方向へ出して行くイメージでゆっくりとし

やがんでいく。

足と膝はやや外側を向いているので、やや外側に向かって膝を曲げて行くイメージだ。

ゆっくりと正しいフォームで行うこと。

もし少しでもフォームが崩れるならば、扱うウエイトが重すぎるので適切ではない。

フルボトムまでしゃがめない場合は、踵に板や軽いウエイト板を挟むことでしゃがみやすくする。

ウエイトリフティングシューズを履くと非常にフルスクワットが楽になる。

綺麗なバックスクワットフォーム↑
スクワットを掘り下げてみた↑

7.デッドリフト

デッドリフトでは、背筋下部を鍛える。

垂直跳びが最も高く飛べる足幅で、足先は真っ直ぐからやや扇形に開く。

床に置かれたバーベルを肩幅くらいで握り両肩は完全に脱力する。

脱力すると両肩がやや前に出て僧帽筋が下がって見える。

しかし、肩甲骨が開き前に出てしまうほど背中を脱力してはいけない。

これは背中が曲がる原因となるため、肩甲骨を寄せる、若しくは一直線に保ち、背中をアーチを崩さない意識が大事だ。

両膝は、両腕の間に収まるように構える。

この時、下っ腹を大腿部の間に納め切るイメージで構える。

注意すべきことは

◉背中のアーチを崩さないこと

◉スタート時点でバーベルより両肩が前に出ている、若しくは、バーベルの真上にあること

になる。

両肩がバーベルより後ろにある、つまり、上体が直立し過ぎていると、バーベルが膝に当たり、上手くリフト出来ない。

引き始めはゆっくりと始めて、次第に加速させるイメージで行う。

この時、腕で引くのではなく、足裏で地面を押し下げるイメージでやるのがポイント。

また真正面を見据えて、顎はやや上向きを意識すると、自然と背中のアーチが保たれてリフトしやすい。

ストラップなしのノーマルグリップをおすすめするが、どうして握力を使い過ぎたり、脱力が意識できない時は、トレーニングストラップやフックグリップを使うと良い。

膝上まで引き切ったら、余裕がある人は、そのままつま先立ちになりながら身体を最大限に伸ばし切り、僧帽筋を思い切り収縮させてみよう。

バーベルが約10センチは高く引ける。

この意味は、ただの単調なデッドリフトを全身運動にしてくれ、伸び切ることで、ふくらはぎを鍛えられ、さらに僧帽筋の頂点までプレッシャーを与え、爆発力が得られるという利点がある。

今話した、バックスクワットとデッドリフトの方法はウエイトリフティングならではのやり方であるが、確実に実践すれば、ただ単調にスクワットとデッドリフトをやっている者よりか、圧倒的なパワーと爆発力が得られる。

デッドリフトの引き出しの姿勢はこの動画のイメージでやると間違いない。
何度も見返してイメージを叩き込むこと。
瞬発力、爆発力が欲しい!
ハイクリーンとハイプルアップはこちら!



4.筋トレメニューのセット数について

この表を見ながら読んでみてください!

あくまでも一例だが、初心者のうちは、スムーズに気持ちよく扱えるウエイトで8回〜12回を2セットで行う。

一日にやる種目が7種目と多く、フロントプレス、アップライトロウイング、ベンチプレスなど上半身種目が重なっているため、絶対に無理はしない。

上半身の種目は、12回2セットをスムーズにできるようになったら、2.5キロアップして、また8回2セットから始める。

下半身の種目は、12回2セットをスムーズにできるようになったら、5キロアップして、また8回2セットから行う。

この意味は、上半身の筋肉は小さく、下半身の筋肉は大きいからだ。

特に肩種目は一番小さい筋肉部位なため、ウエイトをバンバン上げすぎないように気をつけて行う。

肩種目に関しては、最初はストレスを感じるなら20キロバーだけでもオッケーだ。

例えば、

◉ベンチプレス

1日目 日曜日 40kg✖️8回✖️2セット

2日目 水曜日 40kg✖️10回✖️2セット

3日目 日曜日 40kg✖️12回✖️2セット

4日目 水曜日 42.5kg✖️8回✖️2セット

と言ったイメージでメニューを組んでいく。

◉バックスクワット

1日目 日曜日 60kg✖️8回✖️2セット

2日目 水曜日 60kg✖️10回✖️2セット

3日目 日曜日 60kg✖️12回✖️2セット

4日目 水曜日 65kg✖️8回✖️2セット

と言ったイメージでメニューを組んで行く。

それぞれの種目に慣れてきたら3セットに増やしてもいいが、スクワットについては、一番重要なトレーニングになるので4セットやってもいい。

ただしバックスクワットの後のデッドリフトは2セット以上はやらない。

なぜなら、バックスクワットで正しくやったとしても、少なからずとも背筋全体にプレッシャーがかかっていて、疲弊しており怪我の原因となるからだ。



5.まとめ

週2回の筋トレで強くカッコいい身体になるメニューについては、

①腹筋、フロントプレス、アップライトロウ、ベンチプレス、ベントオーバーロウ、バックスクワット、デッドリフトの7種目からなるメニューで週2回行う。

②フォームと柔軟性を重要視し、ウエイトばかり上げていくことに固執しない。

③スムーズに挙げられるウエイトで怪我を避けながら、回復に時間を費やす。

④セット数は、2セット〜3セット、上半身は2.5キロ刻み、下半身は5キロ刻みで12回スムーズにできるようになったら上げていく

ということで、是非、時間を作ってお試しいただきたい。

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